本記事は、ワインショップSpassがお届けするドイツワイン連載の第2回です。
秋の夜長にふさわしい、ミネラル感と落ち着いた深みを備えた白ワインを、リースリングを中心に厳選してご紹介します。
季節の料理とともに、静かに寄り添う1本を見つけてください。
1. 秋とドイツ白ワインの親和性
気温が下がり、料理がコクを帯びる秋は、酸とミネラルを軸に、果実の厚みやほのかな熟成ニュアンスを感じる白が心地よく響きます。
きのこ、根菜、白身魚のソテーやクリーム系など、秋の定番料理にそっと調和し、余韻を長くしてくれる存在です。
2. Spassセレクト：秋の夜長に寄り添うドイツ白 5選
| ワイン | 産地／分類 | 味わい・おすすめシーン |
|---|---|---|
| A.クリストマン ギンメルディンゲン リースリング 2020 | プファルツ（VDP） |
辛口。爽やかな酸と清潔な果実、均整のとれたミネラル。 白身魚のソテー、ハーブを使った前菜に。 |
| ドクタービュルクリン・ヴォルフ ワッヘンハイマー 2018 | プファルツ（VDP） | フレッシュな酸と果実のバランス。 根菜のロースト、チキンのグリルなど“ほっこり”系に寄り添います。 |
| バッサーマン・ヨルダン カビネット リースリング 2018 | プファルツ（VDP）／Kabinett |
やや甘口。みずみずしい果実とやさしい甘みが特徴。 軽めのクリームソース、きのこのキッシュと好相性。 |
| バッサーマン・ヨルダン カルクオーフェン GG 2020 | プファルツ／GG | 石灰質由来のミネラルと確かな骨格。 鶏のクリーム煮、帆立のソテーなど、ひと品を格上げする一本。 |
| ドクタービュルクリン・ヴォルフ ウンゲホイヤー GG 2018 | プファルツ／GG | 凝縮感と奥行き、熟成がもたらす複雑さ。 秋の夜長にゆっくり。チーズやバターを使った温かい料理と。 |
※ 在庫状況や仕様の最新情報は各商品ページをご確認ください。
3. 選び方のヒント（秋こそ“酸 × ミネラル × 余韻”）
- スタイルを見極める：辛口〜やや甘口まで。料理に合わせて残糖感の度合いを選択。
- ミネラル感と骨格：石灰や砂岩などの土壌由来のニュアンスは、秋のコクのある味わいと好相性。
- 熟成ニュアンス：ヴィンテージにより、蜂蜜・ハーブ的な複雑さが余韻を伸ばします。
4. 秋の料理とのペアリング例
- 白身魚のソテー／蒸し：クリアな辛口（例：A.クリストマン ギンメルディンゲン リースリング 2020）
- 鶏のクリームソース：骨格と厚みのある辛口（例：カルクオーフェン GG 2020）
- きのこ・根菜の温菜：熟成ニュアンスやミネラルを備えるタイプ（例：ウンゲホイヤー GG 2018）
- キッシュや軽いグラタン：やさしい甘みが寄り添うスタイル（例：カビネット 2018）
5. まとめ ― 静かに寄り添う、秋の白
秋の白は、軽やかさの奥にある静かな深みが魅力。
酸とミネラルが骨格を作り、食卓の温度に寄り添いながら、余韻を静かに伸ばしてくれます。
ぜひSpassのセレクションから、今夜の一杯をお選びください。
次回（第3回）は、
【生産者特集】バッサーマン・ヨルダンの世界 ― ファルツの名門が描くGGの美学
をお届けします。造り手の哲学と畑の個性に迫ります。